うちの息子は三尖弁閉鎖症です。

先天性心疾患の息子との日々を綴ります。

少し身軽になってきたと思いきや、心臓の周りに水がたまる

2016/5/18 生後22日 発熱が続く

  • 38℃前後の熱がある為、プロスタグランジンの点滴量を減らして様子を見ている。
  • ノーウッド手術日は未定。バンディング手術も生後10日と遅めだったので、遅くなると思う。
 
また私が乳腺炎になってしまい面会に行けず、電話で様子を聞きました。
状態としては安定しているということで、少し安心しました。
 

2016/5/19 生後23日 空気圧を送る呼吸器を外してみる

  • おしっこの量、サチュレーション、ミルクの消化など非常に安定している。
  • プロスタグランジンの点滴量を減らして、ゆっくりと心拍数と呼吸数を下げている。
  • ミルクは、今日から45ml/回。
  • 鼻に付けている、空気圧を送る呼吸器を今日外してみる。
  • 状態が安定しているので、今日染色体検査の採血をする。
 
まだ乳腺炎が辛かったのでこの日も面会をお休みして、電話で様子を聞きました。
人工呼吸器が取れてからは、空気圧を肺に送る呼吸器を鼻につけていたのですが、それを外してみると聞き嬉しくなりました。
 
また、産まれてまもない頃は生後1か月あたりでノーウッド手術をすると聞いていたので、そろそろ手術日が決まるものかと思っていましたが、まだのようでした。
先生いわく、「ノーウッド手術の日程が遅くなるのは良いこと。体重がある方が良い。今は状態が安定しているので、少しでも体重を増やしてからノーウッド手術をしたい。」
ということでした。
 

2016/5/20 生後24日 心臓の周りに水がたまり出す

  • 心臓の周りに水がたまっている(心嚢水)ので注意が必要。利尿剤と体位転換で様子を見る。ドレーンで水を抜くことが必要になったら、オペ室での処置になるので連絡する。
  • 窒素療法はまだ必要。呼吸器を外したので、ヘッドボックスでの窒素療法に切り替え。体が大きくなると肺動脈にかけたバンドがきつくなり、サチュレーションを低くできるので、必要でなくなるかもしれない。
  • 心拍150~160台、サチュレーション60~80%台、呼吸数30~60。
  • ドレーンが全てとれた。
  • 体重2861g。
  • 熱は37℃後半くらい。
 
ようやく乳腺炎が落ち着いてきたので面会に行くと、心嚢水とのお話。
熱もまだあるし、やはり身体がしんどいんだろうなぁと思いました。
顔のむくみも少し悪化してきたようです。
 
ただ乳びを抜いていたドレーンが、色が大分落ち着いてきたし長期間刺したままだと感染の原因となるので抜かれていました。
そのおかげで、バンディング手術日以来初めて抱っこできました。
とても嬉しくて長い間抱っこしていました。
また、体重測定も再開できました。
 
 
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乳び胸と発熱に悩まされる

2016/5/14 生後18日 乳び胸が発覚

  • 前日にPICUへ戻った。
  • ミルク20ml/回。消化に問題は無し。
  • 術後につけていた、体内の余分な水を抜くドレーンは今日抜ける。
  • 夜中に乳び胸が発覚。乳びを抜くドレーンを入れて、ミルクは脂肪分の少ないMCTミルクに変え、1~2週間様子を見て治れば母乳に戻す。
  • 心拍130台、サチュレーション60~80台、呼吸数20~60。
 
実はこの日、PICUに戻ったという連絡が手違いで来ておらず、ICUの面会時間に行ってしまいました。
「すみません!」と謝られましたが、息子の状態は良い方向に向かっているのだし、長時間面会できるようになるので全然平気でした。
 
久しぶりにPICUで会う息子は、眠り薬の投与がごく僅かになってしっかり起きていることもあり、割と機嫌も良くとても可愛かったです。
 
少しずつミルクの量も増えてきました。
とはいえ、一般的な新生児の場合この時期は100ml/回なので、1/5の量はとても少ないです。
次の手術に向け、できるだけ心臓に負担をかけないギリギリの量しか与えられませんでした。
勿論、負担をかけないよう授乳方法は鼻チューブによる注入です。
それでも、お腹が減って泣いていてもミルクを注入するとしばらくは泣き止みご機嫌になっていました。
 
ただ、乳び胸になってしまいました。
ドレーンで抜いたものを見ると、オレンジがかったクリーム色の乳びがたくさん抜けていました。
術後にはよくあるらしいです。この乳び胸にはかなり長い間悩まされることになりました。
 
乳び胸とは

何らかの原因で胸管(リンパ管の一部)に傷が付き、乳白色のリンパ液である乳びが漏れて胸水として溜まること。

漏れた乳びが少量の場合は、自然に吸収される為経過観察となるが、量が多ければドレーンで抜く。

その後は脂肪分をカットした食事(赤ちゃんの場合はMCTミルク)、リンパ管の修復を待つ。

 

2016/5/15 生後19日 37.9℃の熱が出る

  • 動脈管が閉じてきているので、広げるプロスタグランジンの点滴量を増やした為、37.9℃の熱が出ている。
  • 心拍160台、サチュレーション60~80%台、呼吸数20~60.
  • ミルクは25ml/回。
  • 強心剤は少し減らした。
 
またプロスタグランジンによる熱が出てしまいました。
そのせいで苦しそうによく泣いていました。
ミルクの量も少し増えたとはいえ、常にお腹が減っている状態ですし、しんどかったのだと思います。
心拍が上がっていたのも気になりました。
 

2016/5/16 生後20日 おしっこのドレーンがとれた

  • 37℃台の熱は続いている。
  • 心拍160台、サチュレーション60~80%半ば、呼吸数30~100台。血圧も、80台/40台とやや高めか。
  • ミルクは30ml/回。
 

相変わらず熱がありました。

心拍に加え、呼吸数が増えてきたことも気になりました。

抱っこをしたくても、まだドレーンがついているので出来ず、ひたすら声をかけたりポンポンしたりして、眠らせるよう頑張りました。

 

またこの日オムツを交換していると、はじめておしっこをピューッとされました。

男の子ならではですね。そんなところも可愛かったです。

 

 
 
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術後7日目でようやくICUを出る

2016/5/11 生後15日 バンディング手術後5日目 ICU まだ安定せず

  • 人工呼吸器は外れた
  • 肺に流れる血流が、眠っていると多くなり過ぎるので窒素で調整、起きると少なくなりサチュレーションが低くなるので酸素で調整中。まだ安定しないので、眠らせる薬は引き続き投与しICUで様子を見る。
  • 利尿、心臓の状態は特に問題なし。
  • 肺動脈バンディングの再手術は今のところ考えていない。
 
毎日搾乳を頑張っていましたが、義両親が来てくれた時の暴飲暴食や、日々の疲れからか乳腺炎になってしまいました。
39℃の高熱と胸の痛みでとても面会には行けなかったので、電話で息子の様子を聞きました。
 
息子については、大きな問題は無いもののまだ眠らせる薬は引き続き投与ということで、早く自分の身体の調子を整えて会いに行きたくなりました。
 
 

2016/5/12 生後16日 バンディング手術後6日目 眠らせる薬の量が減る

  • 完全に起きると肺への血流が安定せず、呼吸数が80ほどになり苦しくなり、お腹に空気が入ってパンパンになってしまうので、朝方に一時的な眠らせる薬を投与中。術後のように終日的なものではない。呼吸数は、40~50回/分に抑えるのが今の時期はベスト。
  • 心拍120前後、サチュレーション80%前後(但し、ミルク注入後は60%台)、呼吸数20~60。
  • 心拍は、術前は140~150だったが、寝た状態で120に落ち着いた。本人にとってもこの方が楽。
  • ミルクは注入で10ml/回。昨日までは5ml/回。
  • 利尿、熱等は問題無し。
  • 容態的にはPICUに戻れるが、今新生児がたくさん産まれて満床なので、空き次第戻す。
  • 肺への血流は、体重が回復してくると安定する。
  • ノーウッド手術は生後1か月を目途に実行する。体重が出生時くらいに戻るまで待つ。今は恐らくマイナス100~200g。但し、待ちすぎるとバンド(ノーウッドでは外す)が肺動脈に悪影響を与えるので、あまり長いことは待てない。 
 

ようやく、眠らせる薬の量を減らすことができました。

ここまで長かったです。

それでも一生懸命呼吸をする息子を見て、

(簡単だと言われていたバンディング手術ですらこんなに大変なのに、心臓手術の中でも最難関クラスと言われているノーウッド手術に耐えられるのか。。。)

と不安になり、思わず先生に

「やっぱりノーウッド手術、受けないといけないんですよね?」

と聞いてしまいました。

答えは勿論イエス。前述の通り、あまり長いことは待てないということでした。

 

2016/5/13 生後17日 バンディング手術後7日目 ICU PICUへ戻る話が現実味を帯びる

  • 昨日と特に変わらず。少しずつミルクの量を増やして体重を増やす。
  • PICUが空き次第戻す。

 

まだ乳腺炎が治りきっていなかったので、この日も面会を休み、電話で様子を聞きました。

ようやくPICUに戻る話が現実的になってきました。

ICUではほんの30分程度しか面会できませんでしたが、PICUでは午後の6時間ほど面会できるので、長い時間息子と一緒にいられるようになります。

 

そうして、その日中に無事にPICUに戻れたのでした。

ノーウッド手術まで、また大変な日々が始まります。

 

 
 
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利尿が少し遅れる

リアルタイムでは、フォンタン手術を受けることに決まりました!

2017/9/15予定(1歳4か月)で、穴なしです。

早くブログが追いつくよう頑張ります。

 

2016/5/7 生後11日 バンディング手術後1日目 ICU 義両親と初面会

  • 昨夜、大きなトラブルは無し。熱が36.0℃台なので周りに温風を流し調整中。
  • まだ利尿がないので、もう少し薬で眠らせたままにしておく。
  • 人工呼吸器をつけて呼吸を補助し(15回/分)、ペースメーカーを外付けし、心拍144前後にし、薬を投与して血圧を70台/40台程度に保っている。
  • サチュレーションは80%前半。窒素で調整中。
  • 利尿については、透析剤も投与し促している。
 
こちらも遠方の義両親が来て下さり、初面会をしました。
ちょうど手術翌日となってしまい、人工呼吸器やたくさんの点滴に繋がれた痛々しい姿の息子を見て、やはり涙を流していました。
 
息子は、利尿がまだということで厳重管理されていました。
産まれたての身体で手術を受けるということは、本当に大変なのだと実感しました。
 

2016/5/8 生後12日 バンディング手術後2日 ICU 昨日から利尿開始

  • 昨日の午後から利尿開始。少し時間がかかったが、まずは一安心。
  • 少しずつ新しい血液循環に慣れ始めており、明日くらいから眠らせる薬を減らしていけそう。
  • アラームも、前日に比べ大分減っていた。
 
利尿が再開したということで、安心しました。
自力で利尿できないと、水分が体内にたまってしまい心肺に大きな負担をかけ続けることになるそうです。
アラーム数も大きく減っており、確実に回復しているなと感じました。
 

2016/5/9 生後13日 バンディング手術後3日 ICU 色々薬の投与中止

  • 利尿量順調に増加中。
  • 今日から眠らせる薬の投与をやめて、目を覚まさせる。
  • 人工呼吸器を外した状態で自発呼吸を安定してできるようになれば、明日にでもPICUに戻れる。自発呼吸が安定しなければ、もう一度人口呼吸器をつける。
  • 昨日は15回/分だった呼吸数(人工呼吸器に頼った数値)が、15~60回に増加。自発呼吸が出てきている。
  • 利尿を促す透析剤の投与は中止した。
  • 熱は36.0℃。術後は体温調整が難しい。
 
「PICUに戻る」というワードが出てきて嬉しくなりました。
少しずつ点滴も減っており、息子の生命力の強さを感じました。
 
ですが、そう簡単には順調に回復せず、まだしばらくICUにいることになりました。
 
 
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肺動脈バンディング手術当日

2016/5/6 生後10日

ついにこの日がやってきました。

執刀医の手術説明を聞く為に早朝に夫婦で病院に向かい、少しだけ息子と面会できました。

手術の為に明け方から水分止めをしていたので少し不機嫌でしたが、頑張ってねと応援しました。

 

太い肺動脈を約半分の太さにする、との執刀医の説明

  • 今は、窒素療法で血液の酸素濃度を80%台に下げているが、大分呼吸が苦しく肺と心臓に負担をかけている状態。術前体重は2958g。
  • 両側肺動脈にバンドをかけ、肺へ流れる血液量を減らす。外周10㎜(直径約3㎜)を目安にするが、術中に調整。今は直径5~6㎜もある。
→バンドが強すぎると酸素不足となり、緩すぎると心不全になる為、バランスが重要。術後容体が安定しなければ、再手術をして調整する可能性もあり。
  • 術後はしばらく薬で眠らせる。利尿が始まることが第一目標。その後起こしていき、自発呼吸が安定すればPICUへ戻す。
  • その後、心室中隔欠損の狭窄具合を見つつ、動脈管を閉じても循環できるようノーウッド手術。
  • 今回の手術の死亡率は1%。術中よりも、術後のICUの管理が重要。初めの2日は要注意。1週間を目安にPICUに戻る。感染症等に注意。
  • 所要時間は約1時間。
  • 胸の真ん中の骨を切る。筋肉がない所なのでさほど痛くない。心臓は止めない。
 
小児心臓血管外科のゴッドハンドと呼ばれる先生が執刀医でした。
どんなにイカツイ先生なのかと緊張していたら、穏やかそうな長身の先生でした。
開口一番、「お母さんの体調はいかがですか?」と家族のことを気遣って頂き嬉しかったです。
そして、まだ出生届を出せていなかったのですが、「お子さんの名前を教えて下さい。」と言われ伝えると、その後は息子の名前で呼んでくれました。
小さなことですが、患者やその家族のことを考えて手術をして頂けることが嬉しかったです。
 
今回の手術自体は、先生曰く「心臓は止めませんし、肺動脈を縛るだけなので簡単なものです。」とのことで、あまり心配はせず送り出しました。
 

予想以上に顔色が悪く、たくさんの点滴につながれた息子の姿に驚く

手術終了後、執刀医から説明を受けました。

  • 約1時間で終了。貧血などもなし。
  • 左の肺動脈は外周10㎜、右は11㎜でバンド。元々、右の方が太かった。
  • まずはしばらく薬で眠らせたままにし、利尿を待つ。
 
全身麻酔をかける心臓手術の術後がどういうものか全く想像できていなかったこと、そして「簡単な手術です。」と聞いていたのでそんなに術前と変わらない状態で出てくるだろうと勝手に思っていました。
しかし、息子は顔の赤黒さが消え青紫色になり、正確な本数は忘れましたが10本ほどの点滴につながれ、説明された通り眠ったままでした。
 
思わず涙が出てきてしまい、「頑張ったね。」と声をかけるのがやっとでした。
同時に、これから最低でもあと3回は手術を受けてこういう状態になるのかと思うと胸がとても痛くなりました。
術後ということもあり面会は2~3分で終了。
 
初めての手術は、無事に終わりました。
 
 
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肺動脈バンディング手術日決定

2016/5/1 生後5日 初手術日決定

  • 肺への血流が多くなり、肺・心臓に負担がかかり呼吸も浅く多くなっている
  • 僧帽弁の逆流も程度が強くなった
  • 窒素療法・利尿剤服用により対処中
  • 5/6に両側肺動脈バンディング手術をし、生後1か月前後にノーウッド手術をする予定
 
いよいよかぁという思いでした。
利尿剤は、心臓がしんどくなると余計な水分を自力で排出できなくなり体内にためこんでしまい、さらに心臓がしんどくなってしまうので、薬を使って体外に水分を排出する必要があるそうです。
 
ノーウッド手術については、右心室ー肺動脈の直接シャント(いわゆる、佐野式)は右心室が小さく大動脈弁もさほどしっかりしていないので成り立たない可能性があり、大動脈の枝からのシャント手術を検討中とのことでした。
 
そして、この日に私は退院しました。
自宅から病院までは電車とバスを3回乗り継ぎ約1時間半かかるので、毎日面会に通うことは産後の身体にとって非常に酷だと想定されました。
夫との話し合い(というより、夫からの強い諭し)により2・3日行ったら1日休むと決めました。
 

2016/5/3 生後7日 呼吸器装着開始

  • 呼吸が苦しそうなので、前日より鼻に呼吸を助けるチューブをつけた。窒素量もこれで調整。
  • 鼻から入れていた栄養チューブは口からに変更
  • 心拍140~150台、サチュレーション80%台
 

2016/5/4 生後8日 呼吸が時折止まる

  • 動脈管を開存させるプロスタグランジンの副作用で、時折呼吸が止まるが、自力で再開させているので今のところは問題なし
  • 心拍140~150台、サチュレーション80%台
 
起きている時間が少し長くなり、目を開けて私のことを見つめてくれるようになりました。
「ママのことは、お腹にいる時からずっと声を聞いているから分かるんですよ。」
と看護師さんに言われ、できる限り抱っこしたり話しかけるようにしていました。
 
 
 
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生後3日で窒素療法開始

2016/4/26 生後0日 プロスタグランジンの点滴投与開始 

私が出産後の諸々の処置を受けている間、息子は早速プロスタグランジンの点滴投与を開始し、命の綱である動脈管の開存をさせ始めました。

エコー等をし、夫が先生の話を聞いてくれました。

  • 心臓の状態は胎児エコーの所見から特に変わらず。
  • 内科的治療として、窒素療法、強心剤で心臓の負担を軽くすることを検討。
  • 外科手術として、1週間後に両側肺動脈バンディング手術、3~4週間後にノーウッド手術の流れだが、状況によって判断。
  • ノーウッドをしてからフォンタンに到達する確率は、感覚からすると7割を切る程度。
  • 手術をしてからも、心臓の働きが落ちることがある為心臓を保護する薬は一生飲み続ける。血管拡張剤、Bブロッカーなど。
  • ダウン症、トリソミー等の症状は外見上はないように見えるが、染色体異常は見た目だけでは分からない場合があるので、希望すれば検査可能。費用は保険適用で、赤ちゃんの負担もそれほどではない。

 

いざ産まれてみたら、それほど重い心疾患ではなかったという可能性をうっすら期待していました。

ですが、さすが日本トップクラスの心臓専門病院。胎児エコーの精度は高度でした。

想定外の疾患が見つからなかったことだけでも、良かったと思います。

 
窒素療法(N2療法)とは

空気に窒素ガスを混入させ吸入させ、肺血管を収縮させる治療のこと。

頭にカプセルのようなものをかぶせて窒素ガスを充満させ吸入させる方法と、鼻にカニューラをつけて直接吸入させる方法があり、患者の状態によって選択されます。

 

これにより肺への血流が減少し、サチュレーション(血中酸素飽和濃度)が下がります。

「ただでさえチアノーゼが出る心疾患なのに、サチュレーションを下げて良いのか」と思いましたが、肺への血流を減少させることにより心不全症状を改善させるのだそうです。

息子の場合、大動脈がとても細く肺動脈が相対的に太くなっているので、肺へ血液が流れすぎてしまい、結果心臓に負担がかかって心不全を起こしている状態でした。

 

心不全の症状として脈拍上昇・呼吸数増加等がありますが、これを抑える為窒素療法を施し、心拍90~150、サチュレーション80%台を目指し、酸素濃度は15~20%にするとのこと(空気中の酸素濃度は約21%)。

実際には、生後3日からこの治療が開始されました。

 

2016/4/27 生後1日 NICUへ移動

ICUに入っているので面会時間が限られており、短時間でしたが朝から息子に会うことができました。

抱っこしながら、「一緒に頑張っていこうね。」と話しかけました。

サチュレーションはまだ思ったほど低くなく90%前半で、本当に重い心疾患児なんだろうか、と不思議に思ってしまいました。

 

その後昼にはNICUに移り、長い時間の面会ができるようになりました。

  • ミルク10ml/回 (3時間毎の授乳で、1日8回)
  • 哺乳瓶で口から飲ませ、飲めない分は鼻からのチューブで注入
  • 心拍130台、サチュレーション90%台
 
この日は産後鬱だったのか、一日中涙が止まりませんでした。
約8ヶ月お腹の中にいたものがいなくなってしまったことへの喪失感だったのか、今後への途方もない不安だったのか。
ですが、一生懸命呼吸をしている息子の顔を見て、私もしっかりしないといけないなと思い直しました。
 

2016/4/28 生後2日 ミルクの量を少しずつ増やす

  • ミルク20ml/回
  • 心拍140台、サチュレーション90%台
  • 体重は3キロ弱くらい。水分制限をするので、退院時も恐らく同じくらいの体重だろう。ある程度月齢がいくと他の子に追いつく。
 
実際、生後3か月間近で退院した時の体重は3.3キロでした(出生時2950g)。
一般的な赤ちゃんだと、生後3か月といえば出生時の2倍に増えているので、本当にガリガリでした。
 
そして、病室で搾乳を開始しました。私にできることはたくさん搾乳をして届けることだと思い、隣に息子がいないのは寂しかったですが、夜中もアラームをかけて起きてせっせと搾乳していました。
 

2016/4/29 生後3日 祖母と初面会、窒素療法開始

  • 鼻にカニューラをつけ、窒素療法開始。違和感があるようでかなり嫌がっている。
  • ミルク30ml/回
  • 心拍150台、サチュレーション80~90%台
  • 朝38℃の熱があったそうで、少し下がったが呼吸が苦しそう
 
実家の母が遠方から来てくれました。初孫の誕生に喜んでいました。
やはり、泣くとチアノーゼで全身赤黒くなるので、普通と違うんだなぁと感じたようです。
 
熱についてはそれからも苦しめられます。プロスタグランジンの影響で熱が出てしまうようです。
同じ点滴をしてもさほど熱が出ないお子さんもいるようなので、これについては個人差があるようです。
 
尚、ミルクは哺乳瓶で飲ませようとしてもほとんど飲めませんでした。
赤ちゃんにとってミルクを口から飲むことは運動にあたるのですが、例えると健常児にとっては歩く程度の運動に対し、息子のような心疾患児にとっては100mをダッシュするのと同じくらい激しい運動となってしまうそうです。
その為、飲ませようとしても嫌がり、少し飲めたとしてもすぐに息切れがして寝てしまっていました。
口で飲めなかった分は鼻チューブで注入していました。
 
嬉しいことに、日に日に私の搾乳量は増えていたので、手術が落ち着いたら直接飲ませてあげられると信じてせっせと搾乳してはNICUに届けて哺乳瓶・鼻チューブで飲ませていました。
(実際には落ち着いても直接飲むことはできず、退院後は完全ミルク育児に切り替えました)
 

2016/4/30 生後4日 熱が少し下がる

  • 熱が37℃後半に下がった
  • 鼻への窒素は、カニューラの管を少し短く切ったことで嫌がらなくなった
  • 心拍140~150台、サチュレーション80~90%台
  • 直母の練習をするも上手くいかず

 

これから手術などを受けてなかなか口で飲む機会もないだろうから、ということで直母の練習をしてみましょう、ということになりました。

結果は全く上手くいかず。すぐに泣いてしまったので中止となりました。

しかし、あの光景は何とも言えない母性が湧きますね。前述の通り退院後は完全ミルク育児となったので、貴重な体験でした。

 

日に日に心拍が多くなっていき、初めに150程度までに抑えたいと言われていたので、大丈夫なのかなぁと心配になっていました。

しかし我が子はとても可愛くて、まだまだ寝ている時間が多い時期でしたが傷の痛みに耐えながらしょっちゅう病室からNICUへ会いに行っていました。

 
 
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