うちの息子は三尖弁閉鎖症です。

先天性心疾患の息子との日々を綴ります。

肺動脈バンディング手術当日

2016/5/6 生後10日

ついにこの日がやってきました。

執刀医の手術説明を聞く為に早朝に夫婦で病院に向かい、少しだけ息子と面会できました。

手術の為に明け方から水分止めをしていたので少し不機嫌でしたが、頑張ってねと応援しました。

 

太い肺動脈を約半分の太さにする、との執刀医の説明

  • 今は、窒素療法で血液の酸素濃度を80%台に下げているが、大分呼吸が苦しく肺と心臓に負担をかけている状態。術前体重は2958g。
  • 両側肺動脈にバンドをかけ、肺へ流れる血液量を減らす。外周10㎜(直径約3㎜)を目安にするが、術中に調整。今は直径5~6㎜もある。
→バンドが強すぎると酸素不足となり、緩すぎると心不全になる為、バランスが重要。術後容体が安定しなければ、再手術をして調整する可能性もあり。
  • 術後はしばらく薬で眠らせる。利尿が始まることが第一目標。その後起こしていき、自発呼吸が安定すればPICUへ戻す。
  • その後、心室中隔欠損の狭窄具合を見つつ、動脈管を閉じても循環できるようノーウッド手術。
  • 今回の手術の死亡率は1%。術中よりも、術後のICUの管理が重要。初めの2日は要注意。1週間を目安にPICUに戻る。感染症等に注意。
  • 所要時間は約1時間。
  • 胸の真ん中の骨を切る。筋肉がない所なのでさほど痛くない。心臓は止めない。
 
小児心臓血管外科のゴッドハンドと呼ばれる先生が執刀医でした。
どんなにイカツイ先生なのかと緊張していたら、穏やかそうな長身の先生でした。
開口一番、「お母さんの体調はいかがですか?」と家族のことを気遣って頂き嬉しかったです。
そして、まだ出生届を出せていなかったのですが、「お子さんの名前を教えて下さい。」と言われ伝えると、その後は息子の名前で呼んでくれました。
小さなことですが、患者やその家族のことを考えて手術をして頂けることが嬉しかったです。
 
今回の手術自体は、先生曰く「心臓は止めませんし、肺動脈を縛るだけなので簡単なものです。」とのことで、あまり心配はせず送り出しました。
 

予想以上に顔色が悪く、たくさんの点滴につながれた息子の姿に驚く

手術終了後、執刀医から説明を受けました。

  • 約1時間で終了。貧血などもなし。
  • 左の肺動脈は外周10㎜、右は11㎜でバンド。元々、右の方が太かった。
  • まずはしばらく薬で眠らせたままにし、利尿を待つ。
 
全身麻酔をかける心臓手術の術後がどういうものか全く想像できていなかったこと、そして「簡単な手術です。」と聞いていたのでそんなに術前と変わらない状態で出てくるだろうと勝手に思っていました。
しかし、息子は顔の赤黒さが消え青紫色になり、正確な本数は忘れましたが10本ほどの点滴につながれ、説明された通り眠ったままでした。
 
思わず涙が出てきてしまい、「頑張ったね。」と声をかけるのがやっとでした。
同時に、これから最低でもあと3回は手術を受けてこういう状態になるのかと思うと胸がとても痛くなりました。
術後ということもあり面会は2~3分で終了。
 
初めての手術は、無事に終わりました。
 
 
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